ダイエット中の「チートデイ」は、正しく取り入れることで代謝の低下を防ぎ、メンタル面でも良いリフレッシュになります。ただし、やり方を間違えると「単なる暴飲暴食」になり、せっかくの努力を台無しにしてしまうことも…。
今回は、パーソナルトレーナーの視点から「チートデイの食事で注意すべきポイント」を5つに絞って解説します。

そもそもチートデイとは?
チートデイ(Cheat Day)とは、減量中に一時的に摂取カロリーを増やす日を設けることです。
目的は主に以下の2つ:
代謝の低下を防ぐ(ホルモンバランスの調整)
ストレスや食欲の爆発を防ぐ(精神的なリセット)
長期的にカロリー制限を続けると、体が「省エネモード」に入り、脂肪が燃えにくくなります。この状態をリセットするために、定期的にカロリーを増やすことが推奨されるのです。
注意点①:チートデイは「計画的に」行う
最も重要なのは、チートデイは「ご褒美」ではなく「戦略」だということ。
「今日は疲れたから」「週末だから」といった気分で毎週チートしていては、痩せるどころか体重が増える一方です。
チートデイを設ける目安:
減量が2週間以上続いていて停滞期に入った
体脂肪率が15%以下(男性)、20%以下(女性)になっている
トレーナーや栄養士の指導のもと
自分にとって本当に必要かどうか、冷静に判断しましょう。
注意点②:「何を食べるか」より「どれくらい食べるか」
「チートデイ=好きなだけ食べていい」と思っていませんか?
これは大きな誤解です。確かに一時的に摂取カロリーを増やしますが、基礎代謝の2〜2.5倍を目安にすると安全です。
例えば基礎代謝が1,500kcalの人なら、チートデイの摂取カロリーは3,000〜3,750kcal程度が上限。1日で5,000kcal以上食べてしまえば、リカバリーに何日もかかります。
また、脂質の摂りすぎに注意。高脂肪・高糖質の食事は血糖値の急上昇を引き起こし、脂肪として蓄積されやすくなります。
注意点③:「チートミール」にするのもOK
いきなり1日中好き放題食べるのではなく、「1食だけ好きなものを食べる=チートミール」でも十分効果があります。
たとえば:
昼食にラーメン+チャーハン
夜にピザ+アイスクリーム
このように1食だけを「自由枠」に設定し、あとの2食は通常通りのヘルシーな食事にすれば、体脂肪の増加リスクを最小限に抑えられます。
「チート=爆食」ではなく、コントロールの効いた“戦略的な息抜き”にしましょう。
注意点④:翌日の体重増加は気にしない
チートデイの翌日に体重が1〜2kg増えていても、それは脂肪ではなく「水分・グリコーゲン」によるものが大半です。
糖質を多く摂ると筋肉や肝臓にグリコーゲンが貯蔵されますが、グリコーゲン1gには約3gの水分が伴います。そのため、数日で元に戻るのが普通です。
ただし、チートの頻度が高すぎると戻らなくなりますので注意が必要です。
注意点⑤:チートデイ翌日の「リセット」が大切
チートデイの翌日は、以下を意識して体を元に戻しましょう:
水をたっぷり飲む(2〜3L)
軽めの運動やストレッチで代謝を促進
食事は脂質控えめで野菜中心に
間食は避けて胃腸を休める
リセットできれば、チートデイの効果は最大化し、ダイエットのモチベーションも保ちやすくなります。
まとめ:チートデイは「賢く使えば強力な武器」
チートデイは、正しく使えば「停滞期の突破口」になりますが、間違えると「リバウンドの原因」にもなります。
今日のポイントまとめ:
1. 目的を明確にして計画的に行う
2. 摂取量のコントロールがカギ
3. 1食だけのチートも有効
4. 翌日の体重は気にしすぎない
5. リセット習慣で帳尻を合わせる
パーソナルトレーニングの効果を最大限に引き出すためにも、「ただの暴飲暴食」ではなく、理論に基づいたチートデイを実践しましょう。









